お知らせ
2021年02月01日
光苑 排便ケア研修
早いもので今日から2月。
明日は節分・恵方巻き、お店には海鮮巻、エビかつ巻、ネギトロ巻、ローストビーフ巻・・・バリエーション豊かな物が並んでいます。
もちろん家庭で手作りする巻きずしは最高ですよね(^^♪
今から食べるのが楽しみです。
さて、先月のお話になりますが、「奈良県・和歌山県合同 ライフリー会」のZOOM研修がありました。
テーマは<排便コントロールについて>です。
光苑と光苑ケアセンターで合計7名のスタッフが参加しました。
活動性の低下や飲食量の低下、筋力の低下などで高齢になると便秘症の方が増加。
身体が脆弱している被介護者では8~9割位、便通の異常があると推測されます。
要介護高齢者が便秘になりやすい理由
① 大腸の動きが悪い→便が直腸まで送られない
② 排出しにくい便(少ない便・硬い便)が作られる
③ 直腸からの排出そのものが困難
結腸性か直腸性か、で対処が違う
・結腸性便秘:便を作る方の問題(水分吸収・移動)
薬は便を軟らかくする緩下剤や腸を刺激して動かす下剤が有効
ケア面では水分や線維量、腸内環境を整えるなどの食事の工夫、日中の活動性up、腹部マッサージや体操等
・直腸性便秘:便を出す方の問題
薬は直腸粘膜を刺激し便の排出を促す浣腸や坐薬が有効
ケア面では便意を我慢させない、便意がなくても便が出やすい時刻にトイレ誘導し排便を促す、いきみやすい環整整備、ウオッシュレットで肛門を刺激する等
下剤にも種類がある
・緩下剤(カマグ・マグミット) 便の水分量をup 排便までの時間は24時間~48時間
腎機能低下がある方は注意
・大腸刺激性下剤(ラキソベロン・プルセニド) 腸の蠕動を促進 排便までの時間は8~12時間
腹痛を生じやすい。長期間使用で耐性ができ効果が出にくくなるので屯用で使用
要介護高齢者の排便管理は薬だけでは難しいです。
食事の見直し、生活習慣、夜間の良眠、そして水分摂取が重要です。
またトイレ排便の勧めとして、理由は3つ
<身体>腹圧がかけやすく、解剖学的にも便を出しやすいから
<心> 周囲を気にせず排便できる。ご本人の羞恥心が大きいのは、尿処理より便処理
<肌> 便器に排便できれば、便の肌への刺激を避けられるから
他にも色々と勉強させて頂き、講義の後は他施設との意見交換会も行いました。
排泄はケアの中でも非常にデリケートかつ重要なところです。
便秘で悩んでおられる方は非常に多いです。
安易に薬だけに頼らず、生活面でも工夫していくことも大切だと感じました。