お知らせ
2022年07月26日
Aさんのお話
Aさんは91歳のときに光苑に入所されました。
穏やかに過ごされていましたが今年の春頃から体調が悪くなり、点滴をすることが多くなりました。
そのうちに主治医から看取り期との診断があり、家族様に意向の確認が行われました。
家族様はこのまま食べられなくなっても自然に任せて経管栄養はしない、食事代わりの点滴はしない、病院にも行かず慣れた施設で看取ってほしいとの希望でした。
以降もそれまでと変わらず発熱などしんどさのないときは、車イスに座って食事介助を受けたりリハビリをしたり、シャワーを浴びたり、散髪をしてもらったりと普通の生活を送ります。
「おいしいわ」「ありがとう」などの言葉もよく言われていました。
そのうちに段々と衰弱していき、しんどそうな呼吸がはじまりました。
家族様は夜遅くまで付き添っておられました。
翌朝、家族様より「昨夜、本人の横に座っていて考えたのですが、このまま何も(治療等を)しないでいるのなら、家に連れて帰ってあげられないかな?と思って」と相談がありました。
そう話しながらも「今まで皆さんに良くしてもらったので、やっぱり施設で看取ってもらう方が良いのかな?」と最後まで迷っておられましたが「少しでも帰らせてあげたいという思いがあるのなら後悔のないようにして下さいね」とお伝えしました。
すぐに居宅事業所のケアマネさんに介護用ベッドを手配して頂き、主治医や訪問看護師の手配を行い数時間後には施設送迎にて自宅に戻られました。
数日後、家族に囲まれながら穏やかに旅立たれました。
ペットも本人様の横からずっと離れなかったそうです。
Aさんの様子を聞き、その情景が目に浮かんで温かい気持ちになりました。
<人生の最期をどこでどのように迎えるか?>
自宅で家族と過ごしたい方、施設で顔馴染みの職員に囲まれていたい方、病院へ移りたい方・・選択肢は様々です。
残された貴重な時間をどのように過ごせるかを本人様・家族様と共に考えてお手伝いさせて頂きます。
※ 尚、個人情報につきましては、ご家族様の同意を得て掲載しております。